5月15日東京都墨田区で起こった高齢者の運転する車での事故。参考記事はこちらをご覧下さい。
原因は「アクセルとブレーキを踏み間違えた。」
年々増加している高齢者の運転事故。免許返納に警察も頭を悩ませているが、現実には返納してしまうと
活動範囲が狭くなり行動に制限が出るので返納をしたくないという高齢者がほとんどです。
一つの考えでは、自動車のオートパイロット機能の早期開発をすれば解決するとの意見もあるのですが
技術の進歩が高齢化に追いついていないのが現状。そうなると運転代行やタクシーの月額利用など実現
しているサービスに頼ることになりますが、年金生活の高齢者には痛い出費になります。
ボランティア団体にカーボランティアをする方があるかもしれませんが、需要と供給のバランスがとれないし、
そもそもボランティア登録されている方の平均年齢も高齢化しているので、これも問題になりますね。
毎日当たり前のように歩いている歩道に車が突っ込んでくる確率が増えてくると、事故に巻き込まれて人生
が狂う人も増えるわけです。でも、現行では高齢者の運転適性テストのハードルはそれほど高くないようです。
また、高齢者でなくても卒中からのリハビリ後の運転適性検査も主治医の意見書一枚で運転可能な場合
もあります。警察側は医者のお墨付きであるから運転の許可となりますが、事故が起きても医者が保証して
くれるわけではありません。
もし自分の身内の高齢者や病後の方が運転を続けたいとしたら、どうしますか?
特に男性の場合は返納の説得に苦労するケースがほとんどです。また認知機能に障害が出始めると自分
の行動を認識したり、判断できなくなるので余計に固執します。
一つの方法として、年間の車の維持費を算定します。車庫代、車検費用、税金、ガソリン代、他その合計
金額でタクシーならどれくらい利用できるのかなど具体的に説明することです。
具体的な金額で示すと納得して免許の返納に応じたケースはありました。
後は、どれだけ家族が親をあるいは対象者を心配しているのかを伝える心理的な作戦も成功率が高かっ
たです。
もう一つはすでに返納した同じ世代や病気の方から話していただくのも有効でした。
頭の痛い問題ですが、高齢や病後の方の運転事故が少しでも防ぐことが出来たらと思います。